9,000の池に会ってみて。

世界が新型コロナで大変なことになるなんてことを、目先まで来ていながら何も知らずに過ごしていた二年前。ブログに掲載した実踏池数が7千になり、自分が生涯で会える池の数はおそらく9千ほどではないかと書いた。今後は、駆け足ではなく、ひとつひとつの池とじっくり向き合い、好きな池は何度でも再訪したいとも。

そうしてきたつもりだが、その9千が意外に早くやって来てしまった。

まず思ったのは、会いたい池、見ておかなければならない池たちがまだまだ列をなしている。おおよそ、あと千池ほどだろうか。なんかキリがいい話だが、だいたい1万の湖沼たちを私の分類においてカテゴライズできれば、日本全国のおおよその湖沼の実態を俯瞰できるようになるんじゃないかな、と楽しみにしている。
そのときになって私の長かった水辺遍路はやっと終わりを迎え、次へと進める。腰を据えて「日本百名池」なり「日本の湖沼 百選」なりも書いてみたいし、「諸国 池めぐり絵図」を描くのもやってみたい。
ということで、残すところ、あと千ほどだとしても、あまりのんびりしている時間もない。

左の道に行ったら

左の道に行ったら

年齢は50代に突入し老化は加速度を増す。ほんとうは50歳までにデータ収集としての水辺遍路を終わらせて次のステップ進むつもりだったのに、すでに一年遅れ、まだ残り千池。あと一年で、といいたいところだが二年はかかるだろうか。当初想定したより会うべき池が多かった。よもや1万になるとは思っていなかった。でも老化は待ってもくれない。

特に目の衰え、記憶力壊滅、思考の硬直のためクルマの運転もヤバい。最近、中学生以来の深夜出発というスタイルをやめた。
まあいいさ。北海道の池に行くのにも高速道路で北をめざすのではなく、自宅のすぐ近くの池から始めて、つらつらと各地の旧友のような池たちに再会しながら北上し、いつ北海道に着くのか、本当に北海道に着けるのかも分からない池旅でもいいんじゃないか。なんて、のんきなことを言ってたら、あっという間に白ヒゲが伸びて腰が曲がり浦島太郎に? 今の状態でも、すでにじゅうぶん浦島太郎だけど。

2021年5月

 

ダム湖百選の全65湖完了。

津軽白神湖はネーミングといい、レジャー向けの湖面開放、駐車場、公園の設備といい、追加認定がある場合には間違いなく有力候補だろう。ダム本体はグッドデザイン賞も受けている。

津軽白神湖はネーミングといい、レジャー向けの湖面開放、駐車場、公園の設備といい、追加認定がある場合には間違いなく有力候補だろう。ダム本体はグッドデザイン賞も受けている。

「ダム湖百選」は一般財団法人・水源地環境センターが選定した人造湖の全国100選。インフラとしてのダム本体の人気が高まる中、あまり陽のあたらない貯水池の方にフォーカスをあてた百選として池好きには頼もしいガイドです。

百選とはいいますが、平成17年に65湖が選定されて以来、十年以上、追加がなされていません。残り35湖にどこが選ばれるのか、はたまた再編はあるのかを考えるとワクワクします。

国営の大規模ダム湖を中心に湖面のレジャー利用の開放の動きがあるだけに、新しいダム湖だけでなく、従来のダム湖で選に漏れたものでも百選に入ってくるものも出てくるのではないかと期待しています。

選定基準は以下です。

  1. 好ましい景観
  2. 生態系への配慮
  3. 歴史的な価値
  4. 人と自然とのふれあい
  5. 上下流の交流
  6. 学習の場としての利用
  7. 地域の人々の関心

7000湖の湖沼をめぐって。

自分の中で、生涯いくつの湖沼や池をめぐればいいのかが、やっと見えてきました。
数を追うことはとうにやめたのですが、やっぱり見ないことには始まらないので、おのずと数が増えてしまう現状です。釣りをしたりカヤックを浮かべたりする時間をあまりとらなくなったのが目下の悩み。見ることに夢中になって、なかなか釣りの方まで心の余裕がない。ほんとうは、のんびり釣り糸を垂らした方がいろいろ見えるんですが。
山岳の池の方も力を入れていますが、こればかりは天候や通行止め、体力との相談ということもあって、なかなか思うように進まない現状ですが、今後も地道に紹介していこうと思っています。
さて、生涯湖数ですが、今の年齢、体力を鑑みて、おそらく9千湖ぐらいかなと。ぜったい行って見ておきたい湖沼と、偶然の出会いを期しての「ついで寄り」の池などを合わすと、だいたいあと2千湖ぐらいだろうという数字です。
キリよく1万! といいたいところですが、そうなると数を追うことになりそうそうなので、とりあえずは行くべきところ、行きたいところを、再訪したいところを、釣りをしたり絵を描いたりしながら、じっくり味わおうと思っています。

行くべき9千湖が終わったら・・たぶん、そこからが本番?

2019年2月

5000箇所の湖沼をめぐって思ったこと。

DSC_1649つい数年前までは、生涯で5,000湖の水辺に行けるとは思っていませんでした。

Googleマップをもとに自分でプロットした野池マップを手にハイエース艦載機(モンキー、KSR110、ベンリィ110、ブロンプトン)で水辺めぐりするスタイルが功を奏し、効率が上がったことや、仕事の大型出張に恵まれ、出張の行き帰りに水辺遍路ができた幸運など、いくつか好要因はあると思いますが、5,000湖を越えてからは、そもそも生涯目標値みたいなものを越えてしまったせいもあるかもしれませんが、あまり数にはこだわらなくなりました。

むしろ、ひとつひとつの水辺の魅力をしっかり伝えたい思いが強まり、山岳地のような一日にひとつしか行けないような難易度の高い水辺や離島の水辺など、効率でははかれない場所の湖沼を重視しています。また、数は増えませんが、すでに訪れた水辺の中で気に入ったところは二度、三度、再訪することも大事だと思っています。

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しまなみ海道。自転車と原付バイクの専用道で島々を安く渡れる。これらの橋は地元の人たちの大切な生活道でもある。

一日に訪れる湖沼の数を、多くても10以内に抑えて質を上げたいと考えていますが、いざ現地に行くと行ってみたい未知の湖沼がまだまだ多く、つい欲をだしてしまうのが悩みどころでしょうか。

2016年は数年あたためてきた艦載機による離島への渡航がうまく行った点で大きな成果だったと思います。モンキーで渡った瀬戸内海の小豆島、しまなみ海道に沿って点在する各島、そしてブロンプトンで渡った鹿児島県の甑島など思い出深い水辺遍路となりました。

また、全国ため池100選の方も、沖縄と大東島の三湖をのぞく本土の全97湖を探訪しおえました。今後は日本の重要湿地500選や、ダム湖100選の方にも力を入れようと思います。よい水辺のあるところは、よい日本酒もあるので、そんなのも合わせて紹介していければなあと思っています。

2016年8月

4000箇所の湖沼をめぐって思ったこと。

3000ポンドを越えたあたりから、数を増やすことよりも、ひとつひとつの湖沼に対して、じっくり味わいたいと思うようになった。一方で、全国のおもだった水辺を見渡しただけでも、まだ行ったことのないところが多すぎて、地図を前に途方にくれることもある。じっくり向き合いたいけれど、その前に行かなくてはならない水辺がたくさんありすぎて、どうしよう、というのが現在の気持ちです。

大きな変化といえば、当初はあまり好きではなかったダム湖も土木技術を集めた巨大構築物として見ると、なかなかおもしろい。むしろダムの方がマニアのあいだではひとつのジャンルとして確立されている。

また、艦載オートバイ(モンキー、KSR PRO、ベンリィ110)を積極的に投入している。燃料費の節約と、クルマでは躊躇するような奥深く、その一歩先まで踏み込める。意外にもチャリや徒歩よりもモンキーの方が突破力が高い。徒歩や自転車だと、ぬかるみや藪を前にすると怯むが、モンキーならば行けてしまうのだ。災害や有事に日本でもっとも強い乗り物はモンキーなのかなと思うこのごろである。

年齢的なものかもしれないが、晴れよりも雨の方が好きになった。晴天は体力を奪うし、写真もコントラストが強すぎる。雨のしっとりした情景の方が日本の湖沼には似合う。(2016年4月)

>水辺遍路ブログ版

水辺遍路_表紙

(3000件目を飾った柿田川公園)

 

データベース版「水辺遍路」は数を絞り込み中。

実踏記録として湖沼自体にスポットをあてたブログ版に対して、アウトドア、スポーツ、歴史散策、旅行、釣りなどのレジャーにむいた水辺を選び、検索、ランキング機能もついたデータベース版・水辺遍路。当初は登録湖沼数を増やそうと女子高生アルバイト(娘)を投入してがんばっていましたが、娘が大きくなり低額バイトには見向きもしてくれなくなったので、質重視で厳選した水辺に絞り込むようにしました。現在、1400弱ほどが掲載されていますが、今後、「厳選」と呼べるもの以外は落としていく作業をしているので、数はちょっとずつ減っていくと思います。

>水辺遍路データベース版

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