ケータイを持てば、メールのやり取りのためにいちいちネット喫茶に行く必要などなくなる。それはわかっているが、やはり、俺は常時繋がっている、というのが嫌いなのだ。すっぱりと切れている、という感覚を維持するためなら、頻繁にネット喫茶を訪れるのも厭わない。
(東直己『旧友は春に帰る』)