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DJI社製のファントム1を使って、おもに静止画を撮影。

ジンバルなしのファントム1で機動性の高さを生かした短時間勝負のゲリラ空撮。

私的なマルチコプター空撮において、いちばん肝心な技術とは、ラジコンの操作でもなく、機材の調達力でもなく、人に見られない離着陸ポイントを見つけだす調査力と、そこまで機材を運べる体力、このふたつではないかという思いが強くなってきた。

人に見られずに飛ばすためには、とにかく人のいない時間に、人の行かない場所まで空撮機材を持って行くことにつきる。人のいかない時間に、人の行かない場所まで持って行くためには、機材を背負い猛然たるスピードでどこにでも行き着ける体力をつけることである。そして事前の入念な下調べ。これに加えて、針の穴を通すような操縦で離着陸できるようになれば盤石だ。

しかしもっとも肝要なのは、機材一式を失うことを、おそれぬこと。人のいない場所で飛ばすというのは、つまり、とんでもないところから飛ばすということだ。墜落しても捜索できないような、そんな場所こそプライベート空撮の適地である。

機材を失うのがいやなら空撮に執着しないこと。無理だと思ったら、さっさとあきらめる。私の場合、現場に行っても8割9割はあきらめてばかり。空撮の極意は、空撮せずに済む方法を考えること。空撮と同じ効果を得られる山やビルがあれば、迷わず、そちらをとる。どうしても空撮しかできない場合に、はじめて飛ばすことを考える。飛ばすにせよ、飛ばさないにせよ、体力を惜しむようなら、ラジコン飛行場から出ないことだ。

人のいないところに行くとういのは意外なリスクもある。知らないうちに、組織的な不法投棄現場の証拠をおさえてしまう可能性もあるからだ。実際、強面の面々に囲まれたこともある。なんせ人のいない場所である。そのまま自分が埋められてしまっても誰も分からないなあと、そのときは、ちょっと覚悟してしまった。

だから、あやしそうな場所では飛ばさないこと。これが第一。この世の不正を暴くとか特別な目的をもっているなら別だけど。

短時間で勝負をつけること。1フライトは長くても5分。ばっと上げて旋回させながら下ろす一筆書き撮影。

離着陸地点を悟られぬこと。スナイパーのように。

 

こう見ていくと、プライベートなマルチコプター空撮は、反体制ゲリラと似ているなと思うのである。

だいたい日本でマルチコプターを素人が飛ばしていい場所なんて、ほぼ皆無だと思った方がいい。公的な許可もまず無理だ。業務で許可をとった上で周囲が畑の広大な私有地内で撮影していても、地元の農家に通報され警察が来たこともある。そのぐらい人には脅威を与えるものだという自覚は必要だと思う。

けっきょく法規制のグレーゾーンをつくかっこうのゲリラになってしまうわけであるが、かといって危険性に目をつぶって好き放題やっちゃうようだと、それはもうテロ行為である。ゲリラではあるが、テロにならないために、せめて人に見られぬ隠密行動を第一とし、さらに万が一のために損害保険は確実に入りましょう。私は個人と業務用とダブルで入っています。

という感じで、ブログに空撮メモを綴っております。

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八ッ場ダムの水没予定地