中学2年の夏の夜。
深夜に釣り竿を積んだ6段変速・セミドロップハンドルのチャリを相棒に、市街地を抜け、山間部へ。
以来、ずっと、ほぼ同じことをやってます。30年になります。
今となっては、何がきっかけで、ひとり、そんなことをやろうと思ったのか思い出せない。ただ、出発してまもなく見た市街地でのマクドナルドの都会的なMマークは今でも頭に焼き付いている。
街灯もない真っ暗な道を山の方へ山の方へとペダルを漕ぐ、あの風。なまぬるく野池の匂いをはらんだ風。その臭いも鼻孔の奥に焼き付いている。
そして犬。犬の群れに追いかけられた恐怖。アスファルトを叩く爪の音。今でも犬は嫌いです。