空撮アルパインスタイル

私的な空撮(静止画)の極意は、空撮しないで済む場所、つまり高い場所を探すということに尽きる。

どうしても空撮に頼らなければならないシチュエーションでも、基本的にまわりに人がいたら飛ばすことはできない。はっきり言って、他人からすれば迷惑である。わーっと言ってめずらしがってくれる時代は早くも終わった。

いくらゲリラ空撮を心がけていても、飛ばせる条件は限られる。

そこで考えたのが、空撮アルパインスタイル。登山用語だが、チーム体制で機材・物資を担ぎ上げ、ベースキャンプを設営し、じっくり登頂のチャンスを伺う極地法に対して、単独で軽量・短時間での登頂をかっさらうのがアルパインスタイル。

プロ撮影は高価なオクトコプターやヘキサコプターをチーム体制で飛ばすのが主流。操縦士が一人、カメラの操作をする技術者が一人、ハンドランディングやバッテリー・機材の準備をする助手が一人。オンエアー用の番組だったら、ディレクターやADもつくだろう。

一方、安価で軽量な機材を背負い、早朝など人のいない時間を狙って、なるべく徒歩行程の長い場所、つまり人が入ってくるのに時間がかかる場所にいっきにアプローチし、ばばっと撮影し、ざくざくっと撤収するのが空撮アルパインスタイルである。

>アルパインスタイルによる空撮(ブログ)