桜前線が鹿児島に上陸する。時速4km 、人が歩くのと同じぐらいの速度で前線は列島をゆっくり北上し、ゴールデンウィークあたりで北日本を抜け北海道に渡っていく。
気がつけば四十代もなかばを過ぎ、気力も体力も目に見えるように衰えつつある。自分もさることながら、親の介護がいつ始まるとも分からない。桜前線と連れだって鹿児島から北海道まで旅しながら、桜をまとった日本中の湖や池の姿を追う。そんな長年の夢を叶える準備を、もう長いあいだ少しずつ進めてきたが、その春、娘の高校卒業を待って念願の旅に出立した。
出立→紀伊半島。
夜11時に小田原を出発。妻から一万円、娘から千円の餞別をもらった。今回は予算をぎりぎりに抑えての旅なのでありがたい。
テーマというほどではないが、全国ため池100選の中でまだ訪れたことのない池で、離島以外のものは全部行っておきたい。それとライフワークの水辺遍路で、最後の空白地帯となっている紀伊半島と宮崎県も攻略したい。となるとどうしてもハイエース・マニュアル5速ディーゼル車の走行距離はかなりのものになるはずで、燃料費がネックになるだろう。ただこのところの原油安は正直、幸運だった。高速道路を使わず、下道で低燃費走行を心がけたら、リッター16km越えの燃費。家から持ってきたパンと水でしのいだので、全費用1500円程度で名古屋を通過し紀伊半島に入った。
06:18 紀伊半島の紀北町で夜明けを迎え、今回の旅、第一号の池は道の駅が隣接した片上池。
10:00 ハイライトの池原ダムと明神池に。明神池は七不思議のあるミステリアスな水辺で、ずっと行きたかった場所。水辺遍路空白地帯だった紀伊半島を渉猟しながら南下をつづける。
14:20 紀伊半島最南端の潮岬の池に到達。
15:40 本州最南端のダムであろうか。七川ダムに着。「報道関係者車両駐車場」という立て看板。こんな山深いダムで何があるのだろう。
17:30 初日最後の池は南紀白浜となった。このあと近くの道の駅に投宿。夕食の塩にぎりを頬張りながらNHKテレビニュースを見ていると、ダムアワードという賞を受賞したダムのことを報道していた。見覚えあるなと思ったら、二、三時間前に訪れた七川ダムだった。
燃料 1,509円
食費 950円
走行 756km
水辺 26ポンド
3/5(土) 2日目(晴れ)紀伊半島西部。
05:30 田辺の野池めぐり開始。
今回の旅の機材だが、移動機材として折りたたみ自転車のブロンプトンを搭載。ブロンプトンは薄くコンパクトになるのはありがたいのだが、薄すぎて安定性が悪く、車載するといつも倒れて収まりが悪いのが悩みだったが、今回、タイダウンと純正フロアフックを組み合わせた新しい積載方法を試してみた。
また、アイリスボックスは80cmのロング3個、60cmのショート3個の体制。長丁場になりそうなこと、ハイエースでの移動距離が多そうなこと、春の不安定な天候を考慮して、車内居住性を優先した布陣とした。
07:20 田辺から南紀の山間部に入る。厳しい山道と二時間ほど格闘しながら「日本初のドーム型アーチ式ダム」を経て海側にもどってみたら、がくっ。まだ田辺市だった。いくつか野池を拾いながらふらふらと北上。
09:15 朝からハードな山道で苦戦したのと、日射しが強く暑くなってきたので、通りががりの岩口池で小休止。釣り竿を出して池を一周。よい池だった。
12:40 紀伊半島西部の御坊野池群をブロンプトンで攻略。
17:30 本日最後の水辺は和歌山県有田のダム。橋本の道の駅に投宿。女子サッカーを観戦。オリンピック出場が絶望的になってしまった。
燃料 1,509円
費用 800円
走行 257km(累積:1,013km)
水辺 27ポンド(累積:53)
メモ 安いパックロッドの性能が低い。ダイワの高性能パックロッドは購入すべきだろう。→帰還後、誕生日プレゼントとして娘に買ってもらった。
3日目(晴れ)近畿から中国へ。大ピンチ。
前夜23時に橋本を出発し、深夜の大阪、神戸の都市部を抜ける。交通量は少ないが信号が多すぎて、とにかく体力を浪費した。ここはケチらず都市高速を使うべきだった。
06:30 兵庫県赤磐の池から水辺めぐり開始。
08:40 岡山後楽園。朝イチの時間帯は外国人ばかり。
10:30 山間部に入り、ため池100選の池を二つ攻略。1.8m幅の道路はマジでやばかった。
12:30 池のほとりで琵琶湖マラソンを観戦しながらデスクワーク。
15:00 マラソンのゴールを見届けて出立。電波の届かない山間に入り、ため池100選の鯉ヶ窪池へ。
17:55 ロスタイムに入った日暮れまぎわに、広島県福山の重要調査池である服部大池に着。釣りをするが魚に小馬鹿にされた。
この日、福山のコンビニで失神しかけた。便座にすわっていられず床にくずおれてしまった。何とか個室を這いだしたものの、洗面所の前で倒れてしまった。その後、何とか小康を得たが、倒れているところを人に見つかったら救急車を呼ばれていたかもしれない。そうなれば旅も終わっていただろう。必死で立ち上がり、よろけながらどうにかクルマまでもどった。10mもないのにクルマまでの遠いこと遠いこと。
どうしようかと頭がぐるぐる。帰ろかなと、ちょっと弱気になったが、すぐに思い直した。桜前線とともに九州から北海道までという夢に向けて出発できたというのに、九州にも着かないうちに旅を終わりにしていいのか。お餞別をくれた妻子のことを思い出したら、急に、死んでもつづけたる、と強気になった。強気になったら急に楽になった。不思議なものだ。
それでもしばらくコンビニを離れることができず、その後、3回もトイレに駆け込んだ。3回目は特に苛烈で漏れてしまったかもしれない。今後の旅に深刻な事態だったので、トイレにこもりながら必死でスマートフォンで症状をもとに調べたら、中学生以来、悩まされてきた失神の症状にぴったり適合するものがあった。何のことはない、「迷走神経反射」といって、プレッシャーが問題らしい。
23:00 コンビニを離れ、コインランドリーへ。トイレの床で倒れたりしたので洗濯する。トイレがあるし深夜で人もいないのでプレッシャーがかからないのでよかった。午前零時にコインランドリーを出発したが、まもなくまた下痢を催す。ちょうど大阪中心部で運転中に失神しクルマを歩道へと暴走させた重大死亡事故がメディアをにぎわわせていたので、失神だけはやばい。複数のトイレをすぐに確保できる最寄り場所は高速パーキングだったので、今回の旅では初めての高速へ。この判断が正しかったのかは分からない。たとえ野であろうと、すぐに解き放つべきであったかもしれない。
どこかのドラッグストアで大人用おむつを買おうか。携帯トイレは災害時も含めて必携だ。
燃料 4,782円(累積:6,291)
費用 2,600円(累計:3,400)
走行 257km(累積1,529km)
水辺 22ポンド(累積:75)
メモ 防災の意味合いでも携帯トイレはクルマに常備しておくべき。→帰還後、導入。
4日目(晴れ)尾道にて体調回復を待つ。
尾道の高速パーキングにて体調の回復を待って、10時出発。
出発からずっと季節はずれの陽気に救われた感があるものの、この日は暑すぎ。天気予報によると五月中旬の気温。
なんだかんだいって一日、下痢が止まらず、ダムやコンビニ、道の駅のトイレの前で待機して様子見する状態が夜までつづき、水辺取材は9ポンドにとどまった。
日が暮れてから200kmほど下道で移動し、投宿のため下関の高速パーキングに入り、トイレの前に陣取れたので安心して眠りにつくことができた。この日、燃費は驚異の15.5kmを記録。
費用 1,300円(累計:4,700)高速代含む
走行 332km(累計1,861km)
水辺 9ポンド(累計:84)
5日目(曇)九州上陸。
下関パーキングで午前7時起床。さわやかな目覚め。ぐっすり眠ることができたのは、旅を初めてはじめてだ。
昨日はほとんど水だけで断食したが、試しに塩にぎりを食べ、トイレが真ん前にあるこの状況でお腹の具合をテスト。二時間ほどデスクワークして様子を見る。やはり、まだゆるく、ときどき下腹部に疼痛が走る。が、駆け込まなければならないほどではない。
さらに一時間、様子を見る。大丈夫そうなので午前9時、出発。
9:30 関門海峡を関門大橋で渡り九州上陸。最初のインターで下道に復帰し、北九州では前から行きたくて行けなかった畑貯水池へ向かう。
10:00 畑貯水池。ここはクルマで入ることが難しそうだったのでこれまで何度か敬遠していたのだが、行ってみると案の定、池の手前で車止めに阻まれる。今回は艦載した折りたたみ自転車ブロンプトンを投入。畑貯水池とその上にある大正池まで未舗装の緩やかな登坂。おいしい空気の中で体を動かしたことで活性が上がった。
このあと大好きな本庄池へ。地元のへらぶな釣り師と話をする。竿を出そうかと思ったが、まだ魚は沖目にいるというので、次のため池100選の野依新池へと駒を進めるべく、大分入り。
しかし。ウィキペディアに掲載されていた野依新池の位置情報が示す場所に赴いてみると「穂積池」となっている。他のサイトなどもいろいろ調べてみるも、どうも場所がはっきりしない。カーナビの地図でも「野依新池」は見あたらず、とりあえず穂屋池の近くにそれらしき池があったので行ってみると、害獣除けの柵があって池を見ることもできず、とりあえず空撮でおさえておく。ウィキペディアが示していた穂屋池にも行くが、やはり害獣除けの柵に阻まれる。どう見てもため池100選っぽくない。
野依新池を求めての放浪はつづく。
クルマでぐるぐる動くこと小一時間。地図上で明確に名前が分かる池はのぞいて、それらしき池を探すが、池があるエリアの真ん中をバイパスが通っているので、行ったり来たりするのに、いちいち信号待ちで時間ばかり食う。クルマを置いて自転車を起動させたいところだが狭い農道で駐車スペースもなし。「野依」の地名にもっと早く気づけばよかった。もう何度目かになるバイパスをうんざりしながら渡ると、原っぱの先に看板らしきものが見えた。バイパスの側道というのか、クルマ一台分の幅しかない農道をそろそろと進み、近づいてみたのがカーナビ上で「新池」と表示されている池。あとはクルマを置いて、看板に向けて駆け寄ったところ、やっと野依新池にやっと会えた。ベッコウトンボの生息地というだけでなく、この小さな池に大分県に生息するトンボ全種の半分が生活しているそうだ。
16:30 大分県宇佐市の香下ダムをもって本日の遍路おさめ。
大分は前年も攻略しているので余裕がある。山の方に20km入った道の駅で日が暮れた。そのまま投宿しようと思ったが、七時を過ぎたらまったくの無人。静かすぎるというのも落ち着かないもので、起きだして大分市内まで40kmほど移動。今回の旅、早くも走行距離が2000kmを越えた。
腹の状態はかなりよくなっているが、大事をとって大分市内で高速に上がり、午前1時、パーキングのトイレ前に陣取って投宿。
燃料代 4,466円(累計:10,757円)
諸費用 2,670円(累計:6,800)駐車料、高速代含む
走行 157km(累計2,018km)自転車4km
水辺 16ポンド(累計:100)
6日目(雨)大分でスイミング。初めての外食。
07:00 ルーフを打つ激しい雨音で起床。やっと旅のリズムに体が馴染んできた。
雨が激しいので大分市内の池をいくつかまわるにとどめたが、午前9時までに予定の池を攻略しおえてしまった。次の攻略候補池は山の中ばかりなのでリスクが大きい。探訪した池の絵を描いたりして町中の公園駐車場で雨をやりすごす。
09:50 出発してから一度も風呂に入っていないので大分市営の温水プールへ。3km泳いで風呂替わりとした。体もさっぱりし、肉体の活性も上がり煙草がうまい。プールの駐車場で小一時間ほどデスクワーク。
13:00 午後から晴れてくるという予報がでたので、山に向けて出発。やまなみハイウェイの途上にある山下の池やダム湖を遍路。、夕方に宮崎県境を越えた。
16:50 本日のハイライト。原尻の滝(大分県竹田)は東洋のナイアガラと称せられるが、のどかな田園地帯にぽっかりと穿たれた不思議な水辺だ。
18:20 延岡市の池には日没後の残照が残っている10分ほどのロスタイムに間に合い、本日の遍路は終了。女子サッカーの最終試合を車内観戦しながらデスクワーク。
22:00 本土では最後の空白県だった宮崎攻略を祝い、100円寿司に入った。今回の旅では初めての外食だ。体調を維持するためもあり、ロールパン、塩にぎり、納豆巻き、ヨーグルトで三食6日間過ごしてきたので、ひさびさのご馳走にちょっとはしゃいでしまった。
23:00 日向のコンビニにて投宿。横になってから不安が止まらなかった。ちょっとトラウマになっているようだ。まあ道の駅も近いしなんて思っているあいだに眠った。
諸費用 3,370円(累計:10,170)プール代、手袋、高速代含む
走行 319km(累計2,337km)
水辺 16ポンド(累計:116)
7日目(晴れ) 宮崎。
05:30 起床、出発。宮崎の一日が始まる。初めての宮崎の海岸を真っ暗な中で走るのももったいないので道の駅で日の出待ちのデスクワーク。6:30に水辺遍路スタート。
08:57 宮崎の高鍋防災ダムの湖岸にある高鍋湿原で、地元の固有種、タカナベカイドウを見ることができた。その後、山間部に入り、宮崎のハイライトである一ツ瀬ダムへ。
12:15 ため池100選の巨田大池に。
19:00 ストックのバターロールだけで過ごしたので、本日の食費は100円缶コーヒー2本で200円のみ。
燃料代 5,238円(累計:15,995円)実測燃費15.17km
諸費用 200円(累計:10,370)
走行 360km(累計2,697km)
水辺 31ポンド(累計:147)
8日目(曇り) 鹿児島へ。
05:00 起床。日の出を待ち、1時間半ほどデスクワークをしてから出発。今日は今回のハイライトのひとつ、霧島のカルデラ湖群を攻略する。二週間ほど前、テレビのニュースでこの一帯が噴火で立入規制がかかったニュースを聞いてショックを受けた。交通規制が入ったようだが、詳細を調べてしまうとテンションが下がってしまうので、あえて何も見ずに現地に入ることにしたのだ。
07:30 霧島最大の火口湖である御池に到着。展望駐車場からは火口湖の全貌がつかめなかったので空撮を敢行。
08:00 次に大きい大浪池へ。これは登山口から歩かねばならず誤算。地図で見ると道路からすぐに見えたが。登山口駐車場にはすでに数台のクルマがいて、本格的な登山のかっこうをしている人たちが。距離を見たら1.2kmとあったので、一眼レフだけ持って登ってみることにした。するとけっきょく池のある頂上まで延々たる石段。階段登り1.2kmは人生でいちばんつらい1.2kmとなったが、池に着いたときの喜びはひとしお。帰路では次々と登山客とすれ違った。ヘルメットをかぶっている人とそうでない人が半々ぐらい。御岳の噴火事故から登山者の意識は高い。全国でも噴火がもっともホットな場所なのだと思い知らされた。それにしてもヘルメットかっこいいな。折りたたみ式もあるみたいだし、緊急の自転車用としても使えそうだし、欲しくなった。
09:20 ほかにも周辺に点在する火口湖群を遍路する予定だったが、ルートであるえびの高原方面の県道は噴火規制で通行止め。ぐるっと霧島連山を時計回りに迂回して、昼ごろに再び御池へ。このあと、鹿児島方面へと駒を進めた。
18:10 これで三日連続で日没ぎりぎりの取材に成功。今日は東日本大震災5周年記念日。はからずも、この日最後に訪れたのは、テレビニュースでおなじみの川内原発の隣にある池だった。
18:30 薩摩川内市内のコンビニでデスクワーク。それにしても、このコンビニ、なぜか来る人、来る人、みな買い物を終えるとさっさと帰っていく。全国各地のコンビニで見られるような、クルマの中でスマホをいじっている人がいない。コンビニの無料Wi-Fiなんか誰も興味がないぐらい原発で潤っているのだろうかと訝ってしまった。
21:00 コンビニの近くにあった24時間営業の「パワーストア」なるものに入ってみた。驚いた。食料品から工具、タイヤからカーナビまで24時間買える店だ。ちょうどカー用品で必要な物があったので食糧と合わせて購入。缶コーヒー30円、野菜ジュース40円、おにぎり二個で80円・・安すぎてついついあれこれ買いだめしてしまった。それでも1400円。
22:50 阿久根の海岸沿いの道の駅に投宿。
諸費用 2,800円(累計:13,170)激安スーパーで食糧買いだめ。
走行 416km(累計3,113km)
水辺 12ポンド(累計:159)
9日目(晴れ) 鹿児島→熊本→宮崎→熊本。
05:00 起床。今日の最初の調査池は、八代湾をのぞむ長島。島といっても橋で本土とつながっている。天草島へ渡るフェリーが出ていることから、島の先端にある港に向かって大型トラックも多い。
11:50 本日のハイライト。堤高日本一のアースダム。
12:30 土地でしか買えない焼酎を送ってくれという友人がいたので、熊本の山間部にある市房ダム湖畔の物産店でお店の人に訊ねてみたら、いいのがあった。このあたりでは、芋ではなく米焼酎なのだという。
17:00 立ち寄る予定に入っていなかったが、「通潤橋」の看板を見つけ、あの放水で有名なアーチ橋のことかなと寄り道。
18:00 昨年、たどり着けなかった萩尾大溜池に到着。熊本で三本の指に入る人気の釣り場。さすが釣り人が多い。
18:20 近くの道の駅にクルマを停め、自転車で猫迫溜池で暗くなるまで釣り。魚影があったが、釣れなかった。
19:00 道の駅でデスクワーク2時間。
燃料代 5,117円(累計:21,112円)実測燃費15.1km
諸費用 1320円(累計:14,490)スシロー含む。
走行 447km(累計3,560km)
水辺 14ポンド(累計:173)
10日目(曇のち雨) 阿蘇→柳川→唐津。
04:30 起床。今日は九州ハイライトの阿蘇の池。週末の観光地なので早めに移動。現地近くのコンビニでデスクワークをしながら日の出待ち。
06:30 重要調査池であるため池100選の池を経て、阿蘇へ移動。空撮も実施。
09:30 阿蘇から唐津方面に走りながら、福岡と佐賀のため池100選を攻略。
15:10 有田焼の産地、有田町で100選池の山谷大堤に。九州で残す100選は長崎の野岳湖のみとなった。
16:30 日本唯一の海中ダムを取材。
18:00 コンビニで、夕食をとったりしながらデスクワーク3時間。焼き鯖寿司は値引きで390円。
21:00 地図を確認していたところ、100km以上離れている島原半島に長崎県唯一の天然湖があることが分かった。こりゃ行かねば、ということで距離をつめるために夜間走行を決行。しかし疲労と雨で危ない。場所も分からないが、とりあえず見つけた道の駅に転がりこみ、そのまま夜明けまで眠ってしまった。
諸費用 900円(累計:15,390)焼きサバ寿司を含む。
走行 373km(累計3,933km)
水辺 20ポンド(累計:193)
11日目(雨のち晴) 島原にて九州ミッション完了。
05:00 起床。島原半島をめざし南下。
06:30 夜明けとほぼ同時に、離島をのぞき九州最後のため池100選となる野岳湖に到達。
08:00 走行距離4千キロに。
10:10 長崎県唯一の天然湖「白土湖」は島原市中心にあった。
15:20 九州でへらぶなを釣りたくて、知っている池に行ったが減水していてだめだった。
16:00 飯塚の道の駅に早めに入った。自転車を出し、周辺の野池を釣査。
18:50 道の駅にチャリで帰還。暗くなるまで釣りをしたが釣果なし。デスクワーク。
21:00 温泉のある道の駅に10kmほど移動。夕食は夕方にスーパーで買ったベビー赤貝。激安。ベビーホタテというのは関東でもよく見るが、ベビー赤貝というのは初めて見た。地元の食材はおもしろい。そのままこの道の駅に投宿。
燃料代 4,685円(累計:25,797円)実測燃費14.7km
諸費用 2,000円(累計:17,390)道路代含む。
走行 347km(累計4,280km)
水辺 23ポンド(累計:216)
12日目(晴) 山口、島根。
03:00 起床。関門海峡越えは渋滞しそうなので早めに移動。05:00 下関のコインランドリーで洗濯&デスクワーク1.5時間。
06:50 安倍晋三も訪れた池に。この池には高杉晋作の銅像がある。
13:20 100選の長沢ため池(山口県阿武)にて釣り。さらに地元のおじさんに教えてもらった池に移動。
15:00 金曜日に寝台特急でやって来る出雲で妻子と合流するつもりだったが、連休で席が取れなかったという。出雲がだめなら、加賀あたりかなあなんて考えた。金曜までに出雲ならのんびりできるかなと思っていたが、加賀となると・・。山陰の調査必須の池は、ひとつひとつの移動距離が長く時間がかかる。急きょ、明日にしようと思っていた必須項目のため池100選の池を今日中に攻略できないか。30kmほど高速を使えばぎりぎり行けそうな計算。
17:30 事前にしっかり調べていたので、風景を見ただけで見つけることができた。しかし害獣よけのフェンスで入ることができなかった。まあやれるだけのことはやった。
ため池100選の池ですが、自宅での下調べの際に、場所が特定できずとても苦労した池です。
木々にすっぽり覆われているため、航空写真でも池らしきものを見つけられず、画像検索でもあまり出てきません。わずかな写真に映る周辺の建物の屋根の形や地形的特徴を照らしわせながら位置特定に時間を費やしましたが、完全特定には至らないまま夕暮れ間近の現地で、ぶっつけ本番になってしまいました。
それでも、さんざん時間をかけて写真を精査していたので、それらしき場所に出たとき(上写真)、すぐにピンときました。
棚田の奥に見えるフェンス。
日没も近く急いでクルマを置いて歩きだそうとしましたが、害獣除けの柵に阻まれ進めません。かろうじて、つなぎ目からあぜ道に入り接近を試みたものの、棚田前の第二の柵に阻まれて万事休す。
最接近した写真が下のものです。
空撮も考えましたが、集落が近いのでやめておきました。これが今回の限界です。
やぶさめのため池は、モリアオガエルの繁殖地にもなっているとのこと。棚田は地元の子どもたちもいっしょに荒れ地となっていたものを再生したそうです。昔は手前の水田で、流鏑馬(やぶさめ)も行われており、池の名の由来となっています。
18:00 日の入りまで時間があったので、近くの菰沢池に行き、暗くなるまで釣りをした。
19:00 道の駅に入る。九州ではけっきょくチャンポンを食べられなかったのが悔やまれたので、ホルモンラーメンを食べた。今回の旅では三回目の外食。その後、デスクワーク。
諸費用 2,100円(累計:19,490)道路代、ラーメン代含む。
走行 495km(累計4,775km)
水辺 19ポンド(累計:235)
13日目(曇) 出雲→鳥取。
05:00 起床。コンビニで日の出を待ってデスクワーク。今日の最初の調査池は三瓶山(さんべさん)の上にある三つの池のうちの二つ。雪の状況を店の人に訊ねたが、冬季閉鎖はないものの雪はあるだろうとのことだった。
07:10 三瓶山の中腹にある浮布池へ。不思議な名前の池であり、三瓶山の絶景スポットでもある。
このあと、三瓶山第二の調査池の姫逃池に行こうとするが、高原道路は三月末まで冬季閉鎖になっていた。事前の下調べでさんざん航空写真と周辺の道を調べておいたので、南か東側からアプローチできるかもと思って行ってみると、冬季閉鎖ゲートの手前に池へ行ける遊歩道があった。やはり事前調査8割、現地1割、事後調査1割。
10:30 予定になかったが、出雲大社に立ち寄る。出雲大社には二つの池があった。
16:00 東郷池、今回の旅の総移動距離が5,000km達成。
17:00 鳥取市近くの大堤池で軽く釣り。これが本日の池納め。
17:20 近くのスーパーで買い物。大相撲の結びの一番までデスクワーク。
18:20 鳥取市の道の駅にて投宿。今晩は夜移動を行うので早めに就寝。
燃料代 5,680円(累計:31,477円)実測燃費14.7km
諸費用 2,200円(累計:21,690)スーパーで食材買いだめ
走行 303km(累計5,078km)
水辺 16ポンド(累計:251)
14日目(晴) 鳥取→竹田城(兵庫)→小浜(福井)
02:00 起床。移動。いまひとつ体調がすぐれないので途中、道の駅で二時間ほど仮眠。
06:00 天空の城、竹田城へ。片道15分の山登り。早朝なのに、ひな壇状になった第一展望スポットの前列はもうカメラマンでいっぱい。
17:20 小浜着。大相撲の結びの一番を見て、夕日を撮影。ここはドラマちりとてちんでもロケ地になった場所。きれいなプールなのに利用者が少なく、コースを独占状態で3000m。プールを出たあと、漁船のエンジン音と町の灯りを見ながら一服。
近くのスーパーで焼き鯖寿司とへしこを買った。スーパーで買えば、高価なへしこも160円。
20:40 近くの道の駅へ投宿。
諸費用 2,200円(累計:23,890)
走行 369km(累計5,447km)
水辺 10ポンド(累計:261)
15日目(晴のち雨) 小浜→琵琶湖→米原→東尋坊→山中温泉(石川)
04:20 起床。移動。新幹線でやって来る妻子と米原で合流するため、琵琶湖へ向かう。
06:20 琵琶湖の内湖のひとつである野田沼にて釣り。おじさんと小一時間話をした。ゴミの投棄や放火など事件が多いため、防犯カメラを六個設置したというので見に来たというおじさんは公務員をやめて今は探偵業をやっているそうだ。
米原駅に向かい、妻子を迎えるため洗車。
11:45 滋賀県の東海道新幹線・米原駅で妻子と合流。
15:30 福井県の東尋坊で昼食。ウニ丼が安くてうまかった。
17:10 石川県の山中温泉のホテルに着。
諸費用 1,800円(累計:25,690)洗車費用含む。宿泊費・食費は妻がだしてくれた。
走行 333km(累計5,780km)
水辺 4ポンド(累計:265)
3/19(土) 16日目(雨のち晴れ) 山中温泉(石川県)→土岐(岐阜県)
07:20 起床。朝食後、川音を聞きながらゆっくりとデスクワーク。
10:20 出発。ダム湖を拾いながら山越えをし美濃へ。
18:40 丘の上の天神前の不思議な温泉へ。
20:40 はま寿司を経て美濃焼の里にある道の駅に投宿。走行距離6,000kmを突破。
燃料代 4,683円(累計:36,160円)
諸費用 2,300円(累計:27,990)回転寿司を妻子にご馳走した。
走行 272km(累計6,052km)
水辺 7ポンド(累計:272)
3/20(日) 17日目(雨) 帰路。
01:40 起床。出発。
05:30 野守の池に寄ったが、大会が開催されているのか、へらぶな釣り師が池にあふれていたので、そのまま通りすぎた。
08:30 韮山にていちご狩り。
11:10 帰還。
走行 363km(累計6,415km)
水辺 2ポンド(累計:274)
諸費用 600円(累計:28,590)高速代のみ。他は妻がだしてくれた。
総費用 64,750円