「北海道三大秘湖」を例にすると
「北海道三大秘湖」は、オコタンペ湖(支笏洞爺国立公園)、オンネトー(阿寒国立公園)、東雲湖(大雪山国立公園)の三つ。
秘湖といっても三つのうち二つはクルマが通れる道路が通じ、オンネトーに至っては、直接クルマで乗りつけられて遊歩道で湖畔も歩ける観光地にさえなっている。もはやこれを秘湖と呼べるのか微妙な気もする。
最後の東雲湖は直接、湖畔に通じる車路がないのは、まず美点。いちばん近い車路は東側の牧草地を通る林道で、池との最短部分は1km。西側の然別湖側の車路からの距離は3kmほど。
然別湖の湖岸沿いのルートで東雲湖までの遊歩道が整備されており、徒歩で片道1時間45分というから、登山にたしなみのある人にとってはハイキング感覚だろう。ほかカヤックで然別湖を横断する方法もあるそうだ。できればカヤックを使うしか到達方法がない池だったら、文句なしの秘湖だったのだが。
ほかに北海道で他に秘湖と呼ばれるものに、シュンクシタカラ湖、チミケップ湖もあるが、いずれも池畔あるいは近くまで車道が通じており、秘湖というにはもの足りなさも感じる。
秘湖の条件。道が通じていないこと
最低限、秘湖まで直接クルマで乗りつけることができるようなことがあってはならない。
また、東雲湖のように「東雲湖」の道標や案内標識のある遊歩道があるのも秘湖の感興をそぐ。秘湖である以上、案内やアプローチ路はない方が雰囲気がある。
苫前の霧立沼は、二車線の国道が1kmほどの近くを走っていることや、300m手前まで林道が通じていること、標高が200mほどしかないことなど、数値的にはスリリングさに欠けるが、気合がなければ到達できない点では秘湖らしさがある。
知床半島など、真の秘湖は存在する
秘湖の宝庫といえば知床半島。特に先端部は道路も通じていないだけに、ものすごい秘境。
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