水没浪漫には人を惹きつける何かがある。
糠平湖の湖底に減水期にのみ出現するタウシュベツ橋梁
水没林、水没橋梁、水没集落、水没ダムなど、廃墟感と昭和ロマンあふれる池や湖沼、ダムが全国には数多くあります。
減水期だけにあらわれる幻の橋梁として名を馳せた北海道・糠平湖のタウシュベツ橋梁や、水没林の幻想的な光景で観光バスが列をなしてやって来る池になった北海道の青い池など、水没の光景にはなぜか人の心を強く惹きつける何かがあるようです。
郷愁？
癒やし？
水没したものたちの魅力の秘密は何なのだろうかと、全国の水没浪漫の池をいろいろな角度から探求しています。
水没ダムの魅惑。
ダム湖の中に古（いにしえ）の堰堤が眠る。そんな「水没ダム」を全国で探しました。
通常は古いダムの下流側に新しいダムを築いて水没させ、流砂を止めて新ダムを守る役割を担わせるケースが多いのですが、長崎県の本河内高部ダムのように、歴史的な堰堤の姿を残すために新ダムを旧ダムの後ろに造るレアケースもあります。淡路島の成相ダムでは旧堰堤は湖中にありますが、水没させずに残されており、少し変わった景観が広がっています。
- シューパロ湖（北海道夕張）・・大夕張ダムが水没。
- 津軽白神湖（青森県西目屋）・・津軽ダムによって水没した目屋ダム（深山ダム）は12〜2月に天端が湖面に表出する。
- 虹の湖（青森県黒石）・・日本で初めて施工された多目的ダムである沖浦ダムは浅瀬石川ダムによって水没。
- 胆沢ダム（岩手県奥州）・・国内最初のロックフィルダムである石淵ダムが眠っている。
- ながい百秋湖（山形県長井）・・ダム湖にかかる竜神大橋直下に管野ダムが眠る。
- 水ヶ瀞ダム（山形県西川）
- 豆谷ダム（富山県南砺）・・国交省が建設中の利賀ダムが完成すると水没予定。
- 黒沢ダム（長野県安曇野）
- 成相池（徳島県南あわじ）・・ダム湖のまんなかに成相池堰堤が浮かぶ。
- 内海ダム（香川県小豆島）
- 三高ダム（広島県江田島）
- 鱒渕貯水池（福岡県小倉南）・・頂吉ダム（かぐめよしだむ）が堤頂部のみを残して水没。
- 本河内高部ダム（長崎県長崎）・・逆タンデム型で日本初の水道用ダムを保存。
- 西山ダム（長崎県長崎）・・新ダムのすぐ後ろに旧堰堤が頭をのぞかせる。
- 世木ダム（京都府南丹）
新しい水没浪漫の可能性。
SNSの登場で、今まであまり知られていなかった水没浪漫の池たちに注目が集まるようになってきましたが、まだまだ知られていない場所も多くあったりします。
現在、情報整理中。
これまでブログでは「廃墟感のある池」という括りでまとめてきました。（>「廃墟感のある池」を見る）
池さんぽの魅力的な一ジャンルとして「水没浪漫」というテーマで、いつかムックや雑誌などの連載記事にできたらとも思い、ただいま情報を整理中。
日本にはまだまだ湖底に眠る未知があるんです。
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